大人になること、選んでいくこと

子供の成長について、一喜一憂するのは親として当然の姿であり、思っているような進み方でないときには、不安になるのもそれもまた当然のこと。ご両親が子供のことで相談にいらっしゃることも多くあります。子供が何を考えているかわからない、学校に行ってくれなくて困っている、せめて高校には行って欲しい、様々な形でご両親の希望、期待の言葉が溢れてきます。それ自体について良いも悪いもなく、それはごく自然な思いであるとも思うのです。

実際の面接の場面では、ご両親に対しては、そういった思いの根源や大切にしたい気持ち、考え方を確認させていただきながら、今、持っていない選択肢を含めて、できるだけ具体的な対話をするようにしています。

カウンセラーはアドバイスをしない、と教えられることも多いですが、私のスタンスとしては、代わって問題解決をすることはありませんが、一緒に考え、あるいは、その考えの幅を広げてより具体的な選択肢を増やしていくことはお手伝いすることを意識しています。ある意味、話すことの多いカウンセラーかもしれません。

そうやって具体的に選択肢を持てるようになってくると、ご両親の表情も変わると同時に、ご自身に対する理解も深まっていくように感じます。実はそれ自体が、現状認識が変わり、思考の幅が広がっていく過程でもあると思うのです。主題は子供であっても、実際には自分の問題として受け取ることができるようになる、そうすると、子供との関わり方も変わってくるようです。

その結果として、お子さんがカウンセリングを受けに来ることもあります。使う言葉は変わることはあっても、スタンスが変わることはありません。そうしていくことで、例えば「学校に行きたくない」という子供の思い、「学校に行って欲しい」という、親の思いがあったうえで、お子さん自身が自分のことを考え始めることができます。そこから自分自身で、何をしなくてはならないか、ではなく、何をするか、そんな意識が芽生えてくることで、自分の選択をしていく経験を積み始める一歩を歩きす、実際にそんなシーンに触れさせていただくことも少なくありません。

そんな一歩こそが、大人への、あるいは成長への一歩になると応援したい、そんなふうに考えています。

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