対話の質を意識してますか?


企業や組織のカウンセリングや変化をお手伝いをさせていただく中で、悪い人間関係でもなく、よく話しているのに、なぜか問題が解決しない、ずっと同じ悩みを抱え続けている、というような状況に巡り会うことがあります。「永遠の課題」というような表現で、なかば、解決を諦めてしまっていることもあります。

決して険悪なわけでもなく、よく話しながらなんとかしようと思っても、何も上手くいかない、どうもすっきりしない、そんな時は、対話の質、というものを疑ってみることも選択肢のひとつになります。

上下関係の中で、親身になって話をしているのに、なぜか先に進まない、その時に大切になってくるのは、当たり前のことではありますが、大切にすることは何か、を共有できているのかどうか、というところになってきます。経験や生き様が異なる人同士の会話になれば、考え方や優先するものも変わってきます。企業や組織の中であっても、そういった部分がズレてくることがあります。ズラすべきではない軸の部分と、個性によって幅を持たせる部分が存在することが、共通理解として存在していないわけです。

こういった課題に対処していくためには、軸を持てているのか、ということを確認していく作業が必要になります。多くの場合、この軸が曖昧な状況にあるように感じています。これは組織内での教育の問題でもありますが、何かしらの役割を持つ時に、その意味や責務を、しっかりと伝えられていないことが実際にはほとんどなのです。言っているはずだけど、という声は管理部門からは聞こえてくるのですが、実際には当事者には伝わってはいません。

そうするとそこをしっかり教育していく必要があるのですが、何をどう教えたらいいのかわからない、というどうどう巡りになっていくわけです。ここを乗り越えるためには、それぞれがどんな軸でやっているのか、本来はどこの軸であるべきなのか、その幅はどこまで持てるのか、そういった部分をよく理解していく必要があります。これは、組織として軸を作る部分と、個の幅を生かしていくことを、意識して考える必要があります。その上で、環境の変化を把握した、判断をする必要になります。

対話の質をあげる、組織、人の個性の関係の中に必要な軸や幅を理解したうえで対話することが必要で、そのベースにあるのが聴くことになります。そして聴いたことで想像すること。その上で、関係性、環境を俯瞰して見ることで、質の向上が見えてきます。

もしも、話しているのに、コミュニケーションは悪くないのに、と感じている方がいれば、質、という観点で見直してみることも大切ではないかと考えています。

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