企業の中での面接であったり、個人の面接であったり、様々な場面で子どもについて話題になることがあります。その内容は様々ではありますが、その中に共通する部分も多くあります。相談する方は、母親の立場、あるいは父親の立場、そして祖父母の立場であることもあり、おひとりの場合もあれば、おふたりでいらっしゃる場合もあります。
母親であれ父親であれ、祖父母であれ、それぞれが真剣に子どものことを考えているのは間違いないと思うのですが、ご両親の間での向き合い方が、不十分ではないかな、と感じることがよくあります。
真剣に向き合わなくてはいけないと感じていながらも、身近で一番頼りになる、足並みをそろえていくべきパートナーとの意識、考え方、思いなどがチグハグになっていることが多くあるのです。それ自体が悪いとは思いません。語られる話の中で、「~と考えていると思う」「~と思っていると思う」という表現になることに違和感を持っています。
それぞれが異なる家族で育ち、異なる経験を積み上げているわけですから、考え方や大切にする部分が違っていることは多々あります。ところが、その違いを話し合ったり認め合ったりすることは実際には少ないようです。
子どものことでそれぞれが考えている、一方では心配し、他方では心配しすぎだと感じている、それを放置しているところに改善点があると思うのです。同じ意識、同じ指向性である必要はないと考えますが、子どものことを心配する立場として、様々な角度で会話をすることはとても稚拙ではないかと思うのです。
「~と考えていると思う」「~と思っていると思う」、その言葉を口にする理由として、なかなか対話する時間がない、会話にならない、あるいは、諦めている、など様々な表現で、その理由を説明してくださいます。そうなった経緯はあるでしょうし、過去に戻ることもできません。それでも、もし、子どものことを心配するのなら、身近にいる最も頼りになる存在になる可能性はあるわけです。
子どもの前に、まずはお互いに話し、理解しある、そのためには聴くこと、そういった当たり前のことが忙しさの中でないがしろにされてしまっていることに、気づき、改善することは大切なことだと思うのです。少なくとも、ご両親の間でその感覚を持てなければ、子どものことを理解することは、さらに難しいわけです。
お互いの関係を見直していく、それもまた、大切な一歩になると考えています。
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