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組織の現状を受け入れる勇気


企業でカウンセリングを上手に導入していくと、組織の課題が浮き彫りになってきます。それは、メンタルへルスだけではなく、事業全体の構造や人材育成、オペレーション、人事など様々な形で見えてきます。浮き彫りとなった事実を受け入れる、これは実は勇気のいることなのです。

カウンセリングの現場では、個々の面接を行うわけですが、その中で、企業・組織の色、特徴が浮き出てきます。それは、全てではありませんが、少なくとも面接を受けた人たちの現場からの一面には違いありません。そういった内容について、全て守秘義務という形で飲み込みのではなく、全体性で考えたときに、伝えるべきであれば、相談者の了解を得て、経営層にフィードバックしていくことも大切です。カウンセリングが福利厚生として使うのか、組織を良くするために使うのか、判断が必要なところです。

多くの経営者の方は、組織を良くするために使いたい、との反応が多いと思います。ところが、実際に、こういった声を伝えていくと、なかなかに受け入れがたいものもでてきます。小さな努力と忍耐を積み重ね、事業を継続させてきた経営者の方からすれば、寝耳に水のような問題が起こっているときも少なくありません。

そういった時に、それ以降の企業、組織の方向に大きな違いが出てきます。
冷静に受け入れ、では、何をすればいいのか、あるいは、もっとしっかり把握するために何をするか、ショックを受けながらも正確に受け取ろうとする方、辛い思いをさせていたことに衝撃を受け、涙を流される方、言葉に詰まる方、そいった感性をお持ちの経営者の方は、やはり従業員を大切にしていることが感じられます。ただ、していることが出来ているかは別問題となるため、そこが改善していくポイントになります。一方で、その時点では深く心に留めてくださっても、翌日からの激務の中で忙殺されてしまうこともあるようです。致し方ないことではありますが、出来ることなら、速い判断と連動した行動をとるために勇気を持って欲しいとも思います。

私たちの活動は、決して目立つものではありませんし、目立つ必要もありません。企業や団体のお客様と関わる際には、期間限定のパートナーとしてでやっていくのが良いのではないだろうか、と感じています。難しい状況を把握し、対策をとり、変化が起こり、軌道に乗った時点で、自立的な運営に任せるべきと考えています。それが自立的な組織ではないでしょうか。

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