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<コラム>後悔が産み出す罰、再び歩き出すために

人それぞれの人生を歩む中で、それぞれ異なる体験を持ちます。その体験の重みは、その人にしか、その人の歩みの中でしか感じることはできませんが、時として重過ぎる何かを背負っているようなことがあります。持つことにとても大切な意味がある場合が多く、丁寧に理解していくことが肝になります。

何かしら自分ができなかったとき、あるいは、判断したことで他の誰かに影響を与えてしまったときに、その影響をとても大きく重いものとして感じてしまうことがあります。特に、大切な存在であればあるほど、その重みが増していきます。時にその重みは、その人の人生に大きな影響を与えてしまうこともあるものです。

相手に重大な影響を与えてしまったからこそ、その重みを感じ続けていくことが、「私に対する罰なんです」という表現を使う方もいらっしゃいます。それがある意味、罪滅ぼしや、赦しのような位置づけになっていることが多いようです。

一方で、話をよく聴かせていただくと、実際には判断とは思えないことだったり、状況的にベストの判断であったりすることが多く、決して罰を受けるようなことではないと感じられることもあるものです。そのような場合には、相手が既に他界されていたり、あるいは、失敗を取り返すことができないような状況と認識していることが背景にあるようです。

そのような方は、多くの方に「そんなの気にしなくていいことだよ」「あなたのミスじゃないよ」「仕方なかったことだよ」と何度も言われながらも、それを消化できないわけです。状況にもよりますが、そういった場合は、その出来事からこれまで、そしてこれからのの意味付けを、一緒に考えなおしていくようなアプローチをすることで、新しい一歩を踏み出すお手伝いをさせていただくことが多いあります。

そのためには、その人にとってどんな大切な人だったのか、どんな思いでこれまで歩いてきなとか、その大切な物語を聴かせてもらい、寄り添っていくことが大切だと感じています。

心の中の出来事だからこそ、丁寧にひとつひとつ、その人のリズムで一緒に歩くことが必要だと、意識しなくてはいけない世界と考えています。

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