個人から組織までの対人サービス HPコラム,コラム,未分類 丸投げのマネジメント、自己流の権限

丸投げのマネジメント、自己流の権限

企業の中にはいくつかの部門があり、非常に小さな組織になることがあります。量販店など小売りに関わる職場では、その傾向が強くなることが多いようです。そういった場合、悪意のない問題が起きることがあります。背景にはマネジメントが届かない、あるいはできないという問題が隠れている傾向が強いようです。

そのような問題が起きる職場では、専門性が比較的高く、慣れている人ほど重宝がられていきますが、経験値が上がれば上がるほど、その人に丸投げする傾向が強くあります。当初は期待されていると受取ることができますが、やがてそれが事実上の放置であることに気づき、会社に対する不満と同時に、その職場に対するあたりの強さに変わっていきます。経験があるわけですから、誰よりもわかる存在であり、指導的な立場になりますが、一方で、丸投げ状態ですので、指導される経験がありません。その結果は、自分が基準となるやり方となり、自分のやり方に合わない人を責める傾向が強くなっていきます。

責められる側が割り切って、相手に合わせていくような場合は大きな問題にはなりませんが、おかしいと声を上げる人であれば、職場内に波風がたっていきます。指導する側は、そのやり方しか知らないわけですが、責められる側からすれば、納得いかないやり方、としてしか見えないため、落としどころが難しくなります。ここで冷静に問題を把握せずに、声を上げている人を問題にしてしまうことは最善とは言えません。

起きている出来事に対して、本当にどこに問題があるのかという視点はどんなケースでも必要になってきます。この手の問題は、どちらかが退くことがわかりやすい解決ですが、次に同じ問題を起こさないために、という観点が抜け落ちては意味がありません。こういった場合には、実は問題解決型のマネジメントだけではなく、対話型のマネジメントを使っていくことが胆になります。普段から会話ができている、この単純なようで難しい課題にしっかり向き合えている場合は、もっと早い段階で問題を回避できているように思います。

このような問題のケース、対話型のマネジメントとして捉えると、どちらも被害者として見えてきます。組織として非常に良くない状況でもあります。そんな状況に陥らないためにも、普段からの双方向の会話、できているのかどうか確認することも大切だと感じています。

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